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学び・おもしろ・気づきの記録

深堀り226事件

先日観た「小さなおうち」より拾ったワード

226事件を深堀してみた

 

今から約80年前(1936年)2月26日、陸軍の青年将校

約1500名を率いて首相官邸などを襲撃し、永田町一帯を占拠した

クーデター未遂事件

 

岡田啓介首相は隠れていて無事だったが

義理の弟である松尾伝蔵陸軍予備役大佐が射殺された

高橋是清蔵相、斎藤実内大臣など首相経験者を含む重臣4名

警察官5名が犠牲となった

 

当時の日本は中国へ進出する一方で国際連盟から脱退し

貧富の差が拡大するなどの問題を抱えていた

不景気の中、巨大な資本を用いて財閥だけが肥え太る状況が生まれたこともあり

人々は政党に失望し、財閥を憎み、満州事変などによって

大陸に勢力を広げる軍部(特に陸軍)へ期待を寄せるようになった

 

こうした国民の支持を背景に軍部や軍に所属する

青年将校らが力を持ち、「昭和維新」を掲げて

右翼と協力して国家の革新を目指すようになった

(関連の計画や事件:桜会、5・15事件、血盟団、相沢事件)

 

首謀者は安藤輝三大尉、栗原安秀中尉、磯辺浅一元主計、村中浩孝次大尉

彼らは天皇親政を目的とする「皇道派」(⇔統制派)だったが

昭和天皇は「最も信頼する老臣を殺害するとは

真綿にてわが首を絞めるに等しい行為」と激怒し

鎮圧を命じた

 

 

2月27日、反乱軍が占拠した国会議事堂周辺などに厳戒令が敷かれた

2月29日、2万4千人の兵で反乱軍は包囲鎮圧された

青年将校らは自殺した1人を除き、19人が処刑された

それにより「皇道派」は壊滅し主導権を争っていた「統制派」の力が強まった

 

これにより軍部の支配が強まり

岡田内閣は総辞職、広田弘毅内閣の発足

軍の影響力が拡大し、政治介入する時代となっていく

やがて登場する東条英機(1884~1948年)内閣の時代

太平洋戦争へ突入していくようになる

 

事件当日の朝は記録的大雪が降っていたという・・・